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2022年9月21日

防護管

今日は電線豆知識です。上の写真の赤い矢印の高さ、電柱のてっぺんの架線が高圧線です。これは保全伐採前の写真で、木が電線にあたってしまってる状態です。高圧線の絶縁被覆が傷んでいると、直接触れなくても接近し過ぎると感電します。

高圧線と電灯の間の高さのところに電話線や他の通信線があります。この径間では見えませんが、低圧線もこの高さに通っています。低圧線も触れると感電します。電気が流れると人体は自分の思ったように動かなくなるので、低圧線を持ったまま長時間離せなくなり、結果として重大な事故になる場合があります。実は低圧線と高圧線で死亡事故の発生件数はあまり変わらないです。低圧線による感電事故も恐ろしいことは覚えておくべきです。

通信線などは電圧がかかっていないので被覆が傷んでいても特に害はありません。NTTの架線が木に当たっていても、切れなければ別に構わないので、NTTに電話して知らせても、多分対処しません。中電の電線は被覆が傷むとそこから漏電して火災の元になったり、感電事故、停電事故につながったりするので、われわれのような業者が接近樹木を伐採しています。

上の写真の赤い矢印の間が太く見えるのは防護管が電線を覆っているからです。後付けでプラスチックの電線を覆うカバーを付けるものです。ちなみに一本3mの長さです。工事などでクレーンのような長いブームのついている車両を電線のそばで使うときは、ブームが電線にあたる可能性があるので、この場合は電線に防護管を入れて工事をすることが義務付けられています。以前と違って実費がかかりますが義務です。設置は電力サポート中国というとこが請け負っています。

むかし、建部町の北の方(和田南、ダムより北)の山の中に送電線が地面からあまり高くないとこを通ってる場所があって、今は鉄塔を高いものに立て直して問題ないのですが、非常に危険な状態でした。土地の人に聞いた話なんですが、原木を積み込もうとしたユニック車がブームを伸ばしすぎて絶縁破壊が起こり、地絡、停電したそうです。やってたオッサンは荷台の上の原木の上に立ってリモコン操作をしていたので感電は免れたのですが、トラックのタイヤが瞬時に全部破裂し、アスファルトにヒビが走ったそうです。ものすごい音がして、落合の変電所から職員がすっ飛んできたらしいで、と。ほんまかいな。ユニック等付近で使用しないこと、伐採などしないこと、と警告の看板が立っていました。今は高い鉄塔に建て替えられていますので大丈夫です。

電柱そばでクレーンを使うときは電力サポート中国に、送電線直下で使うときは中電に電話しましょう。